再婚実母:みかんさんの場合

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プロフィール

お名前:  みかんさん
ステップファミリー歴:約6年

ご家族の構成:再婚実母の私、初婚のパートナー、実子(女)11歳、現パートナーとの間に実子(女)4歳。

経緯:前夫と離別して以降、子どもは約6割の時間を我が家で過ごし、4割を実父宅で過ごしています。そのような状況で、私は会社の同僚であった今のパートナーとお付き合いをはじめました。徐々に子どもがいる週末にも一緒に過ごすようにし、3人の時間を増やしていきました。当初、遊んでくれるお兄さんとしてすぐに懐きましたが、ママのお付き合いしている人だと認識するにつれ、幼いながら「私のお父さんでもないくせに!」と反発を見せていました。しかし、今は下の子も生まれ、色々ありながらも家族として機能しているのかなと思っています。

ステップファミリーならではの経験、率直な実感を教えてください

 現パートナーにとっては子育ては未知の世界だったため、年齢にあった発達段階が分からず戸惑うことも多かったようです(例えば5,6歳の子どもにとっては物がのったお盆を水平に持つことが以外と難しく、頑張っても落としてしまうことがある、など)。そういった子どもの失敗や母親の言うことを聞かない子どもの態度などに、パートナーがイライラしている様子を見るのは辛いです。また、現パートナーの実家との関係は概ね良好ですが、実孫と継孫との間に年齢差があり、その距離感の違いは否めず、切ない気持ちになることがしばしばあります(実父側にも親族がいるため、子ども本人は気にしていないようですが)。

子どもたちへの説明はどんなふうに?その反応は? 

 「あなたのお父さんは一人だし、彼はお父さんに取って代わる人ではない、でもママがこの先仲良くしていきたい人」という感じで説明しました。夫婦(カップル)は子どもの父母である前に愛し合い尊重しあう二人なんだという感覚を、子どもはおぼろげながら知っていたので、別れや出会いも説明しやすかったように思います。ちなみに、実父が新しいお付き合いを始めた時には、「パパが一人じゃなくなって良かった」と私に話してくれました。

パートナーとの関係に変化はありましたか? 

 子育てのことを親しい同僚たちと話す機会が多々あったため、現パートナーも最初からある程度私の子育てに対するスタンスについて理解はあったと思います。しかし、実際に一緒に生活し始めるとすべてが子ども中心で、時間的にも精神的にもプライベートでのエネルギーほぼすべてが子どもに費やされることで、恋愛感覚は一気に吹き飛びました。二人ともフルタイムで比較的ハードな働き方をしているため、お互いに家事や子育てを実行するのになくてはならない相棒という感じです。お互い疲れ切って会話は業務連絡のみとなり、冷たい空気が流れることもあります。一般的なご夫婦にも言えることだと思いますが、特にステップファミリーの場合は、二人だけで出かけるなどカップル間のメンテナンスが重要だと感じています。

別居親・親族との関係や状況・思いを教えてください

 前述の通り、子どもは頻繁に実父の家で過ごしているため、実父側の親族とも離別前と変わらず交流しています。母親としていつも成長に寄り添いたい気持ちはありますが、親だからといっていつも何でも話せるとは限らないと思います。親身になって接してくれる大人は一人でも多いほうが良いですし、子どもの視野を広げる意味でも我が家以外の縁を保つのは大切なことだと思っています。

周囲の理解やサポートはありましたか?

 幸いステップファミリーや離婚後の共同養育が当たり前の土地に住んでいるため、現パートナーの実家の家族が自然に受け入れてくれたことはありがたかったです。学校や子どものお友達の親御さんなども全く偏見なく接してくれます。それでも不安や悩みは尽きなかったのですが、ステップファミリーについて段階に分けて建設的に解説してくれているSAJの資料は大きな支えになりました。

 また、既にステップファミリーを築いている友人との家族ぐるみでの交流にも助けられています。大人だけで子育てやカップルのことを話したり、子どもを交えて集まったりしていますが、皆それぞれに共感できる立場の人がいることで、居心地の良い時間になっているようです。

これからステップファミリーになる人へのメッセージ・アドバイス

 同居を始めると、子どもも大人も各人の戸惑いや不安が作用して、マイナスな渦に飲まれそうになることがあると思います。私自身、家庭内のマイナスな空気に実親、パートナーとして責任を感じて焦ることが多々ありましたが、無理に関係を良くしようと継親子間の関係に介入してもうまくいきませんでした。それよりもパートナー、子どもそれぞれと一対一の時間を作り、今の想いを話してもらうことの方がうまく行くことに気づきました。中には聞きたくない話もあるでしょうし、正直な気持ちを聞いてしまったら、今の家族の形が崩れてしまうのではないかと恐れる気持ちもあるでしょう。でも、話すことや聞くことで、家庭内のマイナスな渦が少し整頓されて、前に進めるきっかけになると思います。もし直接話し合うことが不安であれば、SAJなど冷静な外部の方に聞いてもらうのも良いですよね。とにかく、一人ひとりが想いを貯めすぎないことが大事なのではないかと思っています。

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